我々も人なので、「こんな人はいやだ」、「こんな家族はいやだ」という愚痴も良く出ます。話は飛んでしまいますが、ニュースを見れば、我々の常識を超えた事件や事故が頻発し、僕らは正しく生きている、そしてこれからも正しく生きていけるはずだと信じている人が余りにも多くないでしょうか?
そのあたりを批判した本があります。以前にも紹介したかも知れませんが、伊集院静さんが書いた「無頼のススメ」です。本の中で、人は誰でも犯罪を犯すし、人なんて簡単に殺してしまう。だから昔の人は3人子供がいたら、一人は人を殺すかもしれないから覚悟した方が良いと言われたと。
時代が変わり、人が進化したように勘違いをしていますが、人間の獰猛な感性や動物としての殺意は消えていない。そのことを誰も自覚をしていない。いつ、自分が塀の向こうにいくか、いつ、自分が、人から生き方を正す立場から正される立場になるのか?人なんてみんなそんなレベルだと分かった方が良い。
我々だって、いつ「こんな人はいやだ」、「こんな家族はいやだ」と言われる立場になるかも知れないことを自覚すべきなんですね。
本を読みだしたのは、自分を自制する、人を知ることがきっかけでした。小説を読むことにより、道を踏み外さずに済んでいるかも知れない(色んな人生や結末を知ること。様々な人生を疑似体験することが小説では可能)。古典を読むことで人間の普遍の真理や歴史を知ることが出来る。それを軽視している人が余りに多いことにびっくりしてしまう。