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今を生きる。

母や愛犬の件、以来、表題のことで頭がいっぱいだ。

11世紀ペルシャ(現イラン)で書かれた『ルバイ・ヤート』(岩波文庫)を手に取ってみた。

世の無常観と今を生きる楽しさを4行詩(ルバイ・ヤート)に込めている。好きな箇所だけ音読することをおすすめします。(昨日ビール片手に音読していました。)

特にお酒好きの人にはホッコリする内容です。本書は酒と女と男と泪(河島英五)の世界です(笑)。


『愛しい友よいつかまた相会うことがあってくれ

 酌み交わす酒にはおれを偲んでくれ

 おれのいた座にもし盃がめぐってきたら

 地に傾けてその酒をおれに注いでくれ』

『選ぶなら酒場の舞い男の道がよい

 酒と楽の音と恋人とそのほかには何もない!

 手には酒盃肩には瓶子ひとすじに

 酒をのめ君つまらぬことを言わぬがよい』





テルマエ・ロマエ

『ハドリアヌス帝の回想』(白水社)を自宅で読みました。ハドリアヌス帝はローマ帝国1000年の中で、五賢帝の一人と言われた名皇帝です。人によっては、前皇帝トライアヌス帝が素晴らしいと呼ぶ人も多いそうですが、まさに双璧と言うべき人物でした。

本書では、死へ向かい、様々な想いと過去を振り返り、死と老いに煩悶する姿が克明に回想録として書かれています。死と老いに直面する母の気持ちに寄り添いたいと思い、最近購入し読み込んでいました。

ハドリアヌス帝って誰?と疑問に思うでしょうが、映画『テルマエ・ロマエ』で市村正親さんが演じた皇帝がハドリアヌス帝です。男性的な強さと、女性的な繊細さを持つ、まさに市村正親さんみたいな人物です。ハドリアヌス帝は領土拡大ではなく、属州と言われる領土も含め、ローマ全体の統一化に舵を切った皇帝と知られています。建築にも造詣が深く、『テルマエ・ロマエ』でも阿部寛が演じるルシウスに公衆浴場(テルマエ)の建築を命じているのも、ほぼ史実に基づいたことなのだろうと思います。

といかにも詳しそうに書いていますが、軽い予習をして、回想録を読みました。『テルマエ・ロマエ』の原作者である、ヤマザキマリさんの『男性論 ECCE HOMO』(文春新書)を事前に読んでいたので、回想録も楽々と読むことが出来ました。読みやすく秀逸な書籍ですので、おすすめです。

ヤマザキマリさんは、17歳からイタリアに住んでいるそうで、お~、僕の大好きな作家の塩野七生さんと同じイタリア在住!!
読み進めると、もの凄く古代ローマの知識をもっている・・・・。文章の内容も、ガルシア=マルケスの『百年の孤独』をさらっと書けるのは、かなり知的な人だ・・・・。てっきり日本在住の漫画家だと思い、ちょっと下に見ていました。すみません・・・。

イタリアに17歳から住んでいるヤマザキマリさんから見ると、日本人は真面目で几帳面だそうです。そして空気が読める。その反面、精神的に男女共に幼稚で、教養が無く、本音と建て前の差がありすぎる(SNSでの匿名投稿など)と感じているそうです。
多少反論として新渡戸稲造『武士道』や小林一茶『茶の心』に描かれている素晴らしき日本人の精神は今でも脈々と受け継がれているぞと猛然と反論すべき部分はありますが・・・、異国に住む人のリアルな意見として受け止めておきたいです。

ちなみにイタリア人は全てが逆だそうです。寛容性が高い民族だそうです。日本人は、『~なければならない』に対し、イタリア人は、『いいんじゃない別に・・・。』という感じでしょうか。


我々は日本人の良さは残しつつ、イタリア人に見習って寛容と楽観的な意思を周りに与えてたいですね。













IPO

上場準備に備えている社長さんにご相談を兼ねて訪問。監査法人のIPO申請を引き受ける基準が厳しくなり監査費用が2倍~4倍に高騰しているとのこと。

多少赤字でも、将来性があれば、IPOさせていたのが、今後は黒字が必須らしい。(オリンピック後には、基準が変わる可能性あり)当社には関係がない話の様で、実は・・・ちょっと関連しているんです。
新規事業を細々と行っていますが、将来的に新規事業をIPOまで持っていきたいな・・・・と考えております。

気が早いのですが、関係者に打診をしたり、相談を行っています。売上には反映していませんが、PV、UU、CVが毎月順調に伸びています。
戦略次第では面白くなりそうですが、クックパッドの様に文化を根付かせるのに、年数を費やす可能性が高く、短期決戦は難しい事業だと考えています。




アンドレ・ジッド

DSC_0995-960x540.JPGアンドレ・ジッドの小説と言われても、誰も分からなかったと思うので、簡単に紹介をします。

『地の糧』という小説は、書物を棄て、家族を棄て、全てを棄て、放浪の旅に出る中で、架空の青年ナタナエルに語りかけると言う小説です。
所有より欲望を、欲望よりも愛を大切にせよと何度もナタナエルに語りかけます。

今を生きるに熱望し、死が絶望ではなく、どう欲望を持ち、渇望をし愛に溢れるかが大切だと語っている小説です。1952年初版で1965年で絶版(新潮社)となっているので、もう陽の目を見ることはない書物だと思います。

僕が好きなフレーズがもう一つあるので、紹介します。

『夕暮れを、一日がそこに死んで行くのだと思って眺め、朝あけを、萬物(ばんぶつ)がそこに生れて來(く)るのだと思つて眺めよ。』
君の眼に映ずるものが刻々に新たならんことを。
賢者とは萬づ(よろづ)のことに驚歎(きょうたん)する人を謂(い)ふ。 (原文)

ジッド風に言えば、一日一日人生を謳歌し、絶望の最中に日々を終焉させ、次の朝陽に新たな永遠を眺め、熱望し、今日に絶望せよと解釈出来ます。

もっと分かり易く表現すると、プライド、執着、粘着、全てのこだわりを捨て、常に新たなモノへ歓喜・熱狂せよということだと思います。

中国の古典『貞観政要』に、『己の器は常に空っぽにせよ』と書いてあったと記憶しております。人は誰しも時間・年数が経つと、己の器が一杯になってしまいます。一杯になれば、大きくすれば良いという意見もありますが、器を大きくすることは出来ない。大きくなったつもりで、実は詰め込んでいるだけというのは、貞観政要を教えて下さった、ライフネット創業者・現立命館アジア大学学長 出口先生のご意見です。

中年になると若者の文化に拒否反応をしたり、新しい電子機器に全く対応出来なくなることは良くあります。己の器が昔の価値観で一杯というのが理由だと言えるでしょう。悲しいことですが、日々の機微な事にも何も歓喜・熱狂をしなくなった証左でもあります。

昔の価値観はさっさと棄てて、価値観やプライド、こだわりを空っぽにして、日々のことを楽しめば良いのですが、中々そうはいかないんですよね。

しかし、我々にとって日々新たなものが吸収出来なくなることは死よりも悲しいことだと、アンドレ・ジッドは語りかけます。


母が元の体に戻れないことに、私や家族が煩悶し、もがき崩れた時に、アンドレ・ジッドの『地の糧』に一筋の光を見出すことが出来ました。

『完全なる体という所有を棄てて、日々に歓喜すること』

問題は母が受け入れてくれるか・・・否かなのだが・・・・。





インディアンの言葉

インディアンの言葉に『君がなんとなく生きた今日は、昨日死んで行った人たちがどうしても生きたかった大切な明日だ』という言葉がある。
母や愛犬への想いが交錯する。僕らは、断崖絶壁に追い込まれて、初めて死への恐怖や生きる事への渇望を見出す悪い癖があるようだ。

だれかの言葉に『今日という日が死から最も遠い日だ』という言葉があった気がする。一秒ごと、一分ごとに死へ誰もが近づいているのだが、我々の感覚は、今、この瞬間しか感じることが出来ない。言ってみれば死から一番遠い場所や時間にいる。だからこそ、人は安息した時を過ごせるのかもしれない。しかし、誰しも死に向かって一歩ずつ歩んでいる事実に変わりはない。

僕は断崖絶壁と安息という二つの時間に揺り動かされ、死や生の喜びに日々共振させられている。

フランスの小説家アンドレ・ジッドの『地の糧』(絶版)には
『行為の善悪を懸念せず行為しなければならない。そして愛すること』

『平和な日を送るより悲痛な日をおくることだ。心中望んでいたものを表現する或いは全く絶望しきって死にたいものだ』
という有名なフレーズがある。

愛犬は事故で亡くなったが、病気であっても、寿命であっても死ぬことには変わりはない。きっと僕らが死が嫌なのは、自己(対象者)の消滅があるからだ。だからこそ、最後までもがき苦しみ生き抜きたいと、生を受けた動物や人間は本能的に死ぬ最後まであがき、もがき続けるのだと思う。

だからこそ、愛犬の分まで、母には生に執着し、もがき続けて欲しい。

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